皆さん、大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(以下スマブラSP)は好きですか?
私は大好きです。
発売から5年近く経った*1現在でも世界各地で有志による大型大会が開催され、2024年1月20日・21日開催の「Nintendo Live 2024 TOKYO」内でも公式大会(チーム戦)が開催されることが決定している、今もまだまだ人気や勢いの衰えることはないゲームです。
…と言いたい気持ちも山々ですが、如何せん同じ対戦型格闘ゲームカテゴリに含まれてしまう「STREET FIGHTER6(スト6)」の完成度の高さや人気に圧されてしまい、そもそも5年前のゲームということもあり最終アプデも既に実施済のため、環境が変わることがなくオワコン扱いされることも増え、Nintendo DIRECTの放送告知がされる度に「スマブラ新作」がTwitterのトレンドに入るまでになってしまいました*2。
それでは本当にスマブラSPはオワコンなのでしょうか。
否!
スマブラSPには他のゲームには無い、めちゃくちゃ充実した「サウンドテスト」があります!
これだけでもスマブラSPを今日!今から!買う価値があります。
ここがすごいぞスマブラSPのサウンドテスト
楽曲がとにかく多い
普通にスマブラSPを買うだけで876曲を聴けます。
スマブラSPの希望小売価格が7,920円*3なので、1曲あたり10円しません。
そしてDLCやらなんやらを購入した上で、最終的に1,068曲が聴けます。
もう一度言います。1,068曲が聴けます。
とんでもないことです。一体ゲームのサントラ何枚分でしょうか。
ですが昨今のゲームはゲーム内でBGMだけを聴けるようにしていたり、早期購入特典やDLCでミニサントラを付属させているものも少なくありません。
それでもスマブラSPのサウンドテストは次の点で他のゲームより優れています。
「画面オフ再生」ができる
ゲーム内の記述をそのまま引用すると
画面を消しながら音楽を流し、
携帯プレイヤーとして使えます
※「画面オフ再生」中は自動スリープしません
とあります。
つまり「ゲームを操作せずに音楽を聴き続けられる」のです。
例えば作業BGMとして使う時に、1時間くらいSwitchに触らなくても音楽が途切れません。集中している時にスリープモードに入ってBGMが切れてしまい、スリープモード解除のためにSwitchを再度立ち上げ、また作業に没頭していたらスリープモードに……というループに陥ることもありません。
ちなみにこれは私が実際に作業用BGM集として利用しているプレイリストです。
もうお分かりでしょうが5時間以上の長さです。
この長さを、この間一切Switchを操作せずに聴き続けられます(実証済み)。
Bluetoothオーディオと接続が出来る
これはスマブラSPというよりSwitchの機能になりますが、読んで字のごとくBluetoothオーディオを利用することが出来ます*4。
なのでワイヤレスイヤホンを接続して家事をしながら聴いたり、ちょっといいBluetoothスピーカーと接続して大音量で曲を流したりも出来ます。
あと「スマブラ」というビッグタイトルだからこそのこういう凄さもあります。
編曲担当の作曲者が豪華
ちょっとこれを見てください。
ここの「新規楽曲を手掛けた音楽家たち」という部分です。
ここだけでも既にすごくないですか?
錚々たる顔ぶれが編曲を行っています。
他にも『アクトレイザー』シリーズや『世界樹の迷宮』シリーズの作曲を務めた古代祐三氏*5や、『テイルズ オブ』シリーズや『スターオーシャン』シリーズの作曲を務めた桜庭統氏、『キングダムハーツ』シリーズや『スーパーマリオRPG』の作曲を務めた下村陽子氏など、枚挙に暇がありません。
ゲーム音楽×ゲーム音楽を数多世に送り出した作曲家による編曲=超すごい。
…非常に頭の悪い方程式に頭の悪い文言を並べましたが、公式HPの「サウンド」からそんな素晴らしいアレンジ曲を一部聴くことができますので、そのすごさの一端を感じてみてください。
(私は公式HP掲載のものなら『決戦!ダイゴ(編曲・阿部壮志氏)』が好きです)
さて、ここまでスマブラSPのサウンドテストの良さを散々並べましたが、良いところばかり書いて悪いところを書かないのは記事の信用的によろしくないと思います。
なのでスマブラSPのサウンドテストの難点を挙げたいと思います。
ここがダメだよスマブラSPのサウンドテスト
全曲の解放がめちゃくちゃ面倒くさい
これです。もう難点はこれに尽きます。
先ほど「スマブラSPを買うだけで876曲を聴けます」と書きましたが、この876曲は最初からすべて聴けるわけではありません。
購入段階で聴けるのは717曲です(もちろんこれでも十分多いんですが)。
残りの159曲はゴールドを貯めてゲーム内ショップで購入したり、アドベンチャーモード「灯火の星」のストーリーを進めたり、マップ内の宝箱を開けたり、勝ち上がり乱闘を進めたり、パックマンを選んで最後の切りふだでスコア「7650」を獲得したり*6、2人対戦タイム3分以内・ハンデおよびスピリッツなし状態でCPLv.9相手にルフレを選んで「百裂フィニッシュ」で撃墜したり*7する必要があります。
スマブラSP発売当日から遊んでいる人でも「楽曲揃えよう」と意識して遊ばないと、スマブラSPに最初から収録されている楽曲を全部解放するのは難しいです*8。
そもそも今からスマブラSPを初めて購入する場合、楽曲開放そのものよりファイター解放の方が面倒くさいという大きな難点があります。
例えば前述の楽曲開放の条件を満たすにはまず「ルフレ」を解放する必要がありますが、ルフレを解放するには対戦を続けて53番目の挑戦者として乱入するルフレと戦って勝利するか、「勝ち上がり乱闘」のゼルダルート*9をクリアするか、アドベンチャーモードの闇の世界エリアにある「ドラキュラ城」で解放するかの3択です。
どれを選んでも一筋縄では解放出来ません。
しかしこの令和の世の中、あらゆるものにタイムパフォーマンスが優先される世界です。
たかだか曲聴くためだけにこんな労力使いたくねぇという方も少なくないでしょう。
じゃあ手っ取り早く717曲から楽曲数を増やしましょう。
金の力を使って。
DLCで曲数を増やそう!
スマブラSPにはスマブラforに引き続いてダウンロードコンテンツ(DLC)があります。
このDLCの中には楽曲も付属しているものがあります。
これを購入すれば手っ取り早く楽曲数を増やすことができます。
ファイターパスを買おう
スマブラSPには12体の追加ファイターが存在します。
このうちパックンフラワーには楽曲が同封されていないので、残り11体のファイターの誰かしらを購入することで、各ファイターに同封されている楽曲も聴けるようになります。
ちなみにDLCファイターの購入金額は全員共通662円です。
ファイターパスを利用して一括購入する場合、ファイターパス*10は2,750円、ファイターパスVol.2*11は3,300円になりますので、全員分欲しいという場合はファイターパスを使った方がお得になります。
以下はDLCファイターで「楽曲の観点」での個人的おすすめになります。
テリー
ご存じ『餓狼伝説』シリーズに登場するサウスタウンの格闘家。
テリーを購入すると楽曲が50曲付いてきます。もう一度言います。50曲付いてきます。
先ほど書きましたが、DLCファイターの購入額は全員共通で662円です。662円で50曲聴けるようになります。
追加される楽曲も『餓狼伝説』シリーズだけでなく『KOF』シリーズや『サムライスピリッツ』シリーズといった格ゲー楽曲だけでなく『メタルスラッグ』シリーズまで含まれたSNK楽曲オンパレードです。
また50曲のうち17曲がスマブラSPのためのアレンジ曲となっています。これだけでも非常に豪華です。
ちなみに楽曲関係ないオススメポイントだと、テリーを購入すると利用可能になるステージ「KOFスタジアム」には背景に『KOF』シリーズ出場キャラクターが計20名のうち3~4名がランダムで登場*12し、戦場・終点化しても登場してきます。豪華です。
セフィロス
ご存じ『ファイナルファンタジーⅦ』のラスボス。絶望を贈ろうか。
解放される楽曲は9曲と、他のDLCファイターと比べても少ない方*13です。
しかしセフィロスをお勧めしたいのは楽曲の量ではありません。
『ファイナルファンタジー』のリズムアクションゲームである『シアトリズムファイナルファンタジー』に、何とセフィロスを購入することで入手できる楽曲のうちスマブラSPのアレンジが2曲実装されています。
とにかくこのアレンジが名アレンジなので、是非とも聴いていただきたいです。
Miiファイターコスチュームを買おう
スマブラSPでファイターとして使えるMiiファイターには追加購入できるコスチュームが54着*14あります。
このうちの3着は、なんと購入すると楽曲が1曲付いてきます。
【コスチューム】サンズのぼうし+ふく
『UNDERTALE』に登場するスケルトン・サンズの衣装です。
これを購入すると『MEGALOVANIA』のアレンジ版が付属します。
このアレンジ、何と『UNDERTALE』の作者であるToby Fox氏ご本人の手によるものです。他のキャラの戦闘曲もサンプリングされている贅沢アレンジになっています。
【コスチューム】カップヘッドのぼうし+ふく
『Cuphead』の主人公の赤い方・カップヘッドの衣装です。
購入するとキャグニー・カーネーション(Cagney Carnation)の戦闘曲『烈花の如く(FLORAL FURY)』が付属してきます。
【コスチューム】シャンティのぼうし+ふく
『シャンティ』シリーズの主人公・シャンティの衣装です。
購入すると『シャンティ』シリーズの最初のステージ・スカットルタウンで流れることでお馴染みの『Burning Town』が付属してきます。
ちなみに
楽曲を解放するのが「ある種」課金である楽曲が存在します。
それが『Dearly Beloved -Swing Version-』(『KINGDOM HEARTS Melody of Memory』より)です。
この曲を解放するには
②Nintendo Switch版『KINGDOM HEARTS Melody of Memory』のプレイ記録がある
の2条件を揃えている必要があります。
何ならこれが一番解放条件が面倒な楽曲かもしれません。
最後に
スマブラSPのサウンドテストをフルで楽しむために最低限必要な額を計算しておきましょう。
・『スマブラSP』ソフト本体:7,920円
・ファイターパス:2,750円
・ファイターパスVol.2:3,300円
・Miiファイターコスチューム:81円×3着分=243円
・『KINGDOM HEARTS Melody of Memory』ソフト本体:7,480円
計:21,693円(1曲あたり20.3円)
……えーと……これは安いのかな…?
まぁこの数の楽曲を聴けるついでに「愉快なパーティゲーム」が出来るし、KHシリーズの音ゲーも出来ると考えたら安いな!!!!
…ということで
聴こう!スマブラSP!
*1:発売日は2018年12月7日なので、もうすぐ5年目です。5年…!!!
*2:告知がされなくても、「そろそろニンダイの時期だ」的なツイートがトレンドに入ると、一緒にトレンド入りすることが多い
*3:スマブラSPは「ニンテンドーカタログチケット」対象なので、それを使えば5,000円せずに買えます
*4:本体のシステムバージョンが13.0.0以上であることが条件なので、しばらくSwitchを使っていない人はバージョンを確認しておきましょう
*5:最近は、スマブラシリーズの生みの親である桜井政博氏のYouTubeチャンネル・『桜井政博のゲーム作るには』のエンディングジングルを作曲したことで話題になりましたね。これも既に最近ではない気がする。
*6:『ナムコアーケード'80s 原曲メドレー1』の解放条件
*7:『使命~炎』の解放条件
*8:以前参加した某スマブラオフ会で、上位プレイヤーの本体を使って対戦していたら楽曲開放の条件を達成してしまい楽曲追加をしてしまったことがある
*9:「勝ち上がり乱闘」でゼルダを解放するにはまずパックマンルートをクリアする必要があり、そのパックマンを解放するにはプリンルートをクリアする必要があり、プリンを解放するにはネスルートをクリアする必要があり、ネスを解放するにはカービィルートをクリアする必要がある。ここまで来てようやく初期から利用可能なファイターになる
*10:ジョーカー、勇者、バンジョー&カズーイ、テリー、ベレト/ベレスが利用可能になる。ついでにレックス(ゼノブレイド2)のMiiファイターコスチュームも付いてくる
*11:ミェンミェン、スティーブ/アレックス/ゾンビ/エンダーマン、セフィロス、ホムラ/ヒカリ、カズヤ、ソラが利用可能になる。ついでに古代兵装の服(ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド)のMiiファイターコスチュームも付いてくる。ファイターパスは第一弾第二弾で利用可能になるファイターが異なるので注意
*12:特定の楽曲では確定で登場するキャラが存在する。例えば『サイコ・ソルジャーのテーマ』では麻宮アテナが確定で登場する
*13:一番少ないのがスティーブ(7曲)、次いで勇者(8曲)
*14:うち単体購入可能なのは52着。残りの2着はファイターパス購入特典。